先日、日経新聞に『「毒親」の負の連鎖をとめるには 』
というタイトルの記事が掲載されていました。
獨協大学の柴原早苗先生が書かれています。

毒親の背景にあるのが儒教的価値観
「毒親」という言葉には、正確な定義があるわけではありません。
ですが一般的には、子どもを支配し、価値観を押し付けてしまい、悪影響を及ばす親のことをいいます。
この記事には、毒親がうまれるその背景に日本の儒教的な価値観があると書かれています。
親孝行、忍耐、恩の思想…
その考えに縛られるあまり、
・親のいうことには背いてはいけない
・耐えることは美徳
・自由に意見をいうことはまかり通らない
という風潮があり、その考えに従って子育てをする。
すると、「○○すべき」「○○せねばならない」と、こどもをコントロールするような育て方をしてしまうのです。
そんな時、こどもは本当はつらい思いをしながら育つことになる。
本当は親との関係でつらい想いをしているのに、その親を尊敬することが正しいと教えられる。
それでは自分の気持ちにうそをつくことになってしまいます。
そうして自分の気持ちにうそを重ねていると、それはやがて心身の不調となってあらわれてしまいます。
自分の感情がわからない
私のまわりにも、親との関係に悩んできたという人はたくさんいます。
その人達が、一様に口にするのが「自分のことがよくわからない」という言葉です。
自分はどんな性格なのか
どんなことが好きで、だれと気が合うのか
いったい何をしたいのか…
そして親になると、子育てするうえでも迷いがうまれてしまうといいます。
なぜそうなってしまうのでしょう。
それは、自分の感情(気持ち)について、学ぶチャンスがなかったからなのです。
EQについて学ぶことで感情が理解できる
私たちは今まであらためて「感情」について学ぶことは、ほぼありませんでした。
それどころか「感情」を素直に表すことは、大人としてはずかしいことだと言われています。
でもその結果、自分の感情に気付くことができず、いやなこともいやだと気づけず
無理を重ねてしまうという結果がうまれています。
だから、毒親と言われる親たちも、自分が子どもに負担を与えてしまっているとは思っていない。
親自身が古い価値観に縛られていて、どう子どもに接していいのかわからないという人が多いのではないかと思います。
連鎖を止めるためにおとなもEQを高めよう
こどもを育てるお父さんお母さん、そして私たち大人が今、もう一度、価値観を見つめなおすときなのではないでしょうか。
これからの子どもにはぜひ幸せな大人になっていってほしい。
そのために「感情」についてきちんと学んでほしい。
それを一番こどもに伝えられるのは親であるお父さん、お母さんだからです。
時代の変化に大人たちの価値観も柔軟に対応し、幸福度の高い世の中になってほしいと強く感じています。

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