子育ては立派なスキル。キャリアは着実に積み上がっていく

先日、あるママが出産前の自分のキャリアについてお話してくれました。
そのお話を聴いていて、私も女性として共感する点がとても多かったのです。
私も感じてきた母親ならではの悩みについてお話してみたいと思います。

キャリアについての悩み

そのママは、小さいころからダンスに打ち込み、その結果、お仕事としてもかなり大きな活躍されていたそうです。
しかし、体力的にもハードだったこともあり、出産とともにその仕事を辞めています。
こどもが産まれてからは、育児と家事であっという間に月日がすぎていったのだそうです。

でも最近少し子育ても落ち着いて、華やかに仕事をしていた時と今の生活とのギャップを感じる。
年齢もあがってきているし、これから自分はどうしていったらいいのだろうとあせりを感じるのだとのことでした。

出産とともに一変する生活

多くの女性にとって、結婚、出産は大きな転機になります。
私も、子どもを出産し退院したその日から、生活が一変したことに愕然としました。
今までは、自分の時間は自分の思い通りに使えるのが当たり前だったのに
朝も夜も関係なく、子供中心に生活すべてが回っていきます。
あれ、子育てってこういうものだったの…?
翻弄されながら、あっという間に時間は過ぎていきました。

仕事と子育て

私の場合は、第1子出産後、1年育休を取り、出産前の職場に復帰しました。
でも第2子出産のとき、一度職場を退職しています。
子どもとの生活を優先したかったことが一番の理由ですが、環境としてもそのまま仕事を続けるのがむずかしくなったからです。
その後3年たってから、またもとの職場に復帰。
でももうその時は、自分の希望する職種に戻ることはできませんでした。
一度退職した時点で、そうなることはわかっていたのですが、
好きな仕事をすることができない自分が、個人として終わってしまっているかのようなむなしさや割り切れなさを感じていました。

母親としてのキャリア

一方で、母親としての生活も多忙を極めます。
毎日の家事、炊事、その上、家族のスケジュールを把握し、毎日滞らないように生活していく。
このことだけでも本当に大変です。

また、こどもに関係する社会とのコミュニケーション。
ママ友、園、学校、親戚、習い事…
これがまた、なかなか神経を使うことなのです。
PTAや自治会の仕事、チームスポーツなどの組織、部活動などの運営は、企業の管理職なみの能力と時間を必要とされます。

しかも、すべてが無報酬。
忙しいばかりでいったい私はなにをしているのだろうとばかばかしくなることもありました。

私が得たものは何か

でも、今になってみるとわかります。
私は子育て中にお金には変えられない大切なのものを得ることができたのだということ。
学校や先生との上手な付き合い方、家事や運転などの生活スキル、チーム運営のスキル…
こどもがいることでやらなくてはならなかったことはすべて今の生活の糧となっています。
そして、私が得た何よりも大切なもの。
それは人とのつながりです。
子育て中にいっしょにがんばってきた、友達や仕事仲間はいまの私のかけがえのない財産です。

自分のがんばってきたことを大切に

先ほどのママと同じように子育て中の今、あせりを感じている方もいらっしゃるでしょう。
けれど、子育てが一段落した今になって私が思うこと

それは、毎日子育てしているだけで、それが着実に自分のキャリアとして積みあげられてきたのだということです。

「子育て」をするということはそれだけで立派なスキルです。
もっともっと社会に認められるべきだと私は思います。

そして子育て以外のことも自分が今までがんばってきたことは、すべてがキャリアとして生きてきます。

もし今あなたが、先ほどのママのように迷いを感じていたら、あせらないで自分のしてきたことに自信を持ってください。

そして子育て中は少しリラックスして、自分の好きなことを大切にしてください。
いつかかならずその好きなことが生きてくるときがきます。
そしてその時に、自分の積み上げてきた「子育てのスキル」が必ず役立つようになるはずですから。


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