自律した子どもを育てるために知っておきたい考え方:ヘルプとサポートのちがいとは

「子どもの自律」は子育てのひとつの目標ですよね。
では、自律した子どもを育てるためにはいったいどうすればいいのでしょうか。
この記事では、ヘルプとサポートのちがいに注目することで、子どもの自律の心を育む方法を考えていきます。

ヘルプ(助け)とは何か

ヘルプ(助け)は、解決しなくてはいけない課題や問題を代わりに解決してしまうこと。
もしくは、解決する方法を教えることです。

たとえば、子どもから算数の問題がわからないと言われた時に
・正しい答えを教えること
・または、解き方を直接教えること
などが、ヘルプ(助け)です。

サポート(支援)とは何か

一方、サポート(支援)とは、子どもが自分で問題を解決するための手助けをすることです。
この場合、あくまでも解決するのは子ども自身になります。

つまり、子どもから算数の問題がわからないと言われた時には
・解き方のヒントを伝える、
・もしくは解決できるよう励ますこと
などが、サポート(支援)になります。

ヘルプとサポートのバランス

産まれたばかりのあかちゃんは、まだひとりでは、なにもできません。
だから、何をするにも大人の助け(ヘルプ)が必要です。

しかし、成長するにしたがって、少しずつ自分でできることが増えていきます。
そうなったときに、大人は、子どもへのヘルプを減らしサポートをふやしていかなくてはなりません。

子どもの成長に合わせて、ヘルプとサポートのバランスを考えていかなくてはならないのです。

ヘルプ(助け)が意味するメッセージ

ヘルプ(助け)とは本来、その人に課題を解決する能力がないときに行う行為であるといえます。

つまり、親が、子どもにヘルプ(助け)を与え続けてしまうということは、
「あなたには能力がない」
と言うメッセージを送っているということになるのです。

ごはんを食べさせてあげたり、洋服を着せてあげたり。
忙しいと、ついなんでもやってあげてしまうということもあるでしょう。

「まだ子どもだから」と、なんでも指示をだしてしまうこともあるかもしれません。

でも、そのたびに子どもは自分は無力だと感じます
そして適切な自己肯定感が育まれず、自律した心も育っていかないのです。

自律をうながすためのアプローチ

このように、子供の自律心を育むためには、ヘルプとサポートの違いを理解しすることが大切です。
そして、子供の成長に応じて、ヘルプではなく、サポートしていく形をとっていきましょう。

いつかは子どもも、大人になっていきます。
その時に、自分で生きていけるように育ててあげることが、大人の仕事です。

そのために、ぜひ、ヘルプとサポートの違いを理解し、子どもの力を信じて伸ばしていってくださいね。

【参考図書】
子どもの心のコーチング一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)「菅原裕子」
Amazonで購入

子どもの心のコーチング 一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫) [ 菅原 裕子 ]
価格:836円(税込、送料無料) (2024/2/17時点) 楽天で購入

思いやりのある子に育てるための
子育てレッスンヒント
メルマガで毎週お届けしています。

関連記事

  1. EQ:心の能力を伸ばしていくためにかかせない子どもマインドフルネスのプ…

  2. すぐ怒る子の感情コントロール:自分でできるマインドフルネス呼吸のアプロ…

  3. ちょっとしたことでショックをうける繊細な子、その理由とマインドフルネス…

  4. マインドフルネスってなんだろう?こどももおとなも穏やかになれる気づきの…

  5. なぜEQ(感情)を学ぶことが、子育てに必要なのか 毒親にならないための…

  6. 子どものウソをどう理解する?注意引き行動への応用行動分析的アプローチ

  7. こどもの幸福感を上げるために効果的な方法~スリーグットシングスとは

  8. 子どもが音声を模倣できるようになるサイン

すこやかな暮らしの書 島沢照美作品集

メルマガのご登録をお待ちしています