「今日学校どうだった?」
「べつにー」「ふつうー」
こどもと会話しようと思ってもなかなか話が続かない。
これでは、学校での様子もわからなくて困ると感じていませんか?
もしかしたら、ちょっとしたことに気をつけることで、こどもとの会話がはずむようになるかもしれません。
こどもとの会話が続かない原因
なぜこどもと会話が続かないのか。
その原因は様々ですが、主に次のようなことが考えられます。
- 大人がこどもに、聞きたいことばかりを聞いている
- 大人がいそがしくて、子どもと話す時間が短い
- 大人の話し方や態度が、こどもに対して否定的
大人の興味とこどもの興味はたいていちがいますよね。
そして、とにかく大人は忙しい。
なのでつい、今日学校で特別なことがなかったかどうかなど、必要なことだけを確認したくなります。
すると、まるで事務連絡のようなそっけない会話になってしまうのです。
しかも、少しでも気になることを聞いたりすると、すぐにこどもの話をさえぎってしまう。
そして「こうしなさい」とアドバイスをしたくなってしまいます。
それではお互いに、会話が楽しくないですよね。
では、こどもが自分からいろいろな話をしてくれるようにするためには、いったいどうしたらいいでしょうか。
①こどもが好きなことを聞く
例えば、食べることが好きな子の場合。
給食のメニューをみて
「今日のカレーはおいしかったかな?みんなおかわりしてた?」
このように、学校の様子を想像して聞いてみます。
好きなことを話すのは、大人でも楽しいですよね。
聞き出そうとするのではなく、好きなことを共有するつもりで聞いてみてください。
②開かれた質問(オープン・クエスチョン)で聞く
また、質問には2つの種類があります。
ひとつめは閉ざされた質問(クローズド・クエスチョン)といい、「はい、いいえ」で答えられる質問です。
もう一つは開かれた質問(オープン・クエスチョン)
こちらは、自分のことばで考えを話す答え方になります。
「今日、学校楽しかった?」
「うん」
こちらは閉ざされた質問(クローズド・クエスチョン)です。
すぐに答えられるので、それで会話は終わってしまいます。
では、開かれた質問(オープン・クエスチョン)をしてみると、
「今日学校で一番楽しかったことって何?」
「休み時間にね、ドッチボールでね…」
このように、こどもが自分で考えて話すようになります。
すると、そこからまた質問がうまれ、会話は拡がっていくのです。
③積極的な聞き方(アクティブリスニング)をする
そして話を聞く時には、アクティブリスニング(積極的な聞き方)という方法がおすすめです。
アクティブリスニングのポイントは次のようになります。
- 話に集中する(テレビやスマホをみながら…などは避ける)
- こどもの話に、しっかりうなづく
- こどもと表情を合わせて聞く
- こどもの話を否定しない
- さいごまでしっかり聞く
- 話をまとめて確認してあげる(わからなかったところは質問する)
大人が積極的に聞いてくれると感じると、こどもは自分から話をするようになっていきます。
「会話」も学ぶことのできるスキル
このように、「会話」は学ぶことのできるスキルです。
例えばASDなど、コミュニケーションの難しさをもつお子さんは、会話が一方通行になりがちです。
それには、小さいころからこのような「会話のスキル」を学んでいくことが有効になります。
もともと人と会話するということは、とても楽しいこと。
ちょっとしたポイントに気をつけることで、こどもとの会話をはずませましょう。
会話することで、お互いに理解が進み、世界がどんどん拡がっていくといいですね。
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