イライラせずにこどもに注意をする方法 知っておきたい伝え方のヒントとは

「早く片づけなさい!」「うるさいな、わかってるよ!」
子どもに注意をすると、反抗的な反応が返ってきて、口論になってしまう。
こんなことでイライラした経験はありませんか。
今回は「カウンター」という心理学の考え方をもとに、効果的な注意の仕方についてお伝えしていきたいと思います。

「カウンター」とは反応のこと

カウンターとは、相手の言葉や態度にたいして起こす反応のことです。
大人が子どもに注意した時、
「うるさいな!」「だまってて」「あっちいって」
などのような、反抗的な反応が起きること。
これを「カウンター」といいます。
こんな反応が返ってくると、大人だってやっぱりイライラしてしまいますよね。

カウンターの応酬

こんな時、たいてい
「ちゃんと言うことを聞きなさい!」「いったいその口の聞き方は何⁉」
つい感情的になって、子どもを𠮟りつけてしまうのではないでしょうか。
すると、ますます子どももエスカレートし、口論が続いてしまう。


こんな状態を「カウンターの応酬」といいます。
こうなると、どちらが正しいかを争っている状態になってしまい、結局子どもに注意したことは伝わらないということになってしまいがちです。

では、子どもの心に届かせるように注意するためのヒントとはどんなことがあるでしょうか。

①自分の感情に気づく

1つ目のヒントは、自分の感情に気づくことです。

まず、自分の感情が高ぶっているままでは、子どもに効果的に注意するのはむずかしいということを知っておきましょう。

でもここで、間違えないでほしいのは、それは決して
「怒りの感情を感じてはいけないということではない」
ということです。

「怒り」は感じてもいい
でも「怒り」を感じている自分に気づくことが大切なのです。

怒りを感じている自分の身体の反応を確認したり、深呼吸をしてみたりする。
そのうえで、冷静に対応すること。

もし、冷静になるのがむずかしいようだったら、いったんその場を離れるということも必要です。

①質問をする

効果的な注意の仕方、2つ目のヒントは「質問をする」ことです。
そのことを直接注意するのではなく、子どもに質問をすることが効果的な場合もあります。


「どうしたら片づけられるかな」
「今、どんなふうに感じている?」

人は質問をされると反射的に、答えを自分で考えるという反応が起こります。
大人の言いたいことを一方的に押し付けるのではなく、子どもに自分で考えてもらうという方法です。

②具体的に伝える

3つめのヒントは、具体的に伝えるということ。

子どもに注意をするときは、たいてい、子どもに何か「行動」してほしいとき。
「○○してはダメ」ではなく
「○○してほしい」と伝えます。

例えば
「部屋をかたづけてほしい」
のであれば、さらに具体的にどんなときにどんな状態にしてほしいのか
具体的に言葉にしましょう。

「○○時までにリビングの机の上をきれいに片づけてほしいな」

などのように、具体的にわかりやすくアイメッセージで伝えてみてください。

カウンターコントロール

「カウンターコントロール」とは、相手がとった行動に対し、自分も同じような反応を返すのではなく、自分の行動をしっかりコントロールすることです。
こうすることで、「カウンターの応酬」を防ぎ、子どもと不毛な口論をしてしまうことを防ぐのです。

そのためにも大切になるのが「感情のコントロール」
EQ子育てレッスンでは「感情のコントロール」についてもしっかり学んでいくことができます。

子どもに、注意するのも「伝えたいことがある」から。
そのために、ぜひカウンターの知識を参考にしてみてください。
伝えたいことが、しっかり子どもの心に届くように、伝え方を工夫していってくださいね。


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