子育て中はいろんな人と協力して子どもを育てていきたいですよね。
でもなぜか、子どもがママを見ると、泣いたりぐずったり。
ママから離れなくて困ってしまうということもあるのではないかと思います。
でも、それはアタッチメント(愛着)の形成の過程なのかもしれません。
アタッチメントの形成は、子どもの自己肯定感につながる、とても大切な時間なのです。
アタッチメントとは
アタッチメントとは、こどもと特定の養育者(母親的な人)との間に築かれる感情の絆のこと。
愛着の形成ともいいます。
乳児期から幼児期にかけて、
「子どもが、泣く、ぐずる→ママ(養育者)がなだめる」
というやり取りが何度も何度も繰り返されますよね。
そのことによって赤ちゃんは、自分を守ってくれる人は誰なのかということを認識します。
そしてその人が自分を守ってくれる特別な存在(安全基地)だと認識することによって、子どもは心身の安定を得られるのです。
安心感を手に入れた子どもが行う探索行動
愛着が形成され、自分にとっての安全基地がある子は、積極的に活動をはじめます。
ハイハイで移動する8か月ごろから、自分で色々なものに近づき、なめたり触ったり、たたいてみたり。
自分の周りの環境を探索するのです。
その中でなにか困ったことや、怖いものに出会うと、ママ(養育者)のもとにもどります。
そして、そこで自分が安心だと感じられると、また今度はさらに探索行動を広げていくのです。
どんなことがあっても必ず、しっかりと受け止めてくれる人がいる。
だから安心して、外の世界にチャレンジしても大丈夫。
その人から守られてる自分は、とても大切な存在なのだと感じます。
そうして子どもの自己肯定感は育まれていくのです。
アタッチメントの発達
児童精神科医のボウルヴィによると、子どものアタッチメントには次の4つの発達段階があります。
- 第1段階 生後2、3か月ごろ 近くにいる人全般にアタッチメント行動(顔を見る、泣いたりする)を示す
- 第2段階 生後3か月ころになると、日常関わりの多い特定の人物(養育者)にアタッチメント行動を向ける。
- 第3段階 生後6か月ごろになると日常関わりの多い人の中から特定のひとり(多くは母親)を主な対象に選び、特にその人に向けてアタッチメント行動を求める。母親と離れると泣いたり人見知りするようになる。
- 第4段階 3歳くらいになると、養育者を思い浮かべて心のよりどころにすることができるようになってくる。
乳児から3歳までの間には、このような形でコミュニケーションの基礎が築かれていくのですね。
子どもが関わりを求めてきたら、その時々の子どもの気持ちを想像しながら、
「うれしいのね」「遊びたいのかな」「さびしかったね」
と、言葉にして応答してあげることも大切です。
様々な人と築かれるアタッチメント
このようにアタッチメントの形成にとって、乳幼児期はとても大切な時間です。
しかし、アタッチメントはこの時期だけではなく、形を変えて様々な人と築いていくことがわかっています。
小さいうちは保育者や先生、おじいちゃんおばあちゃん、地域の人たち。
成長にともなって、友達や、パートナーなどと、一方的に保護を求めるだけではなく、お互いに安心を与えあう形でアタッチメントは築かれていきます。
社会の中で、多様な関わりを持ちながら生活していく私たち。
どんな形であれ、そこには人とのコミュニケーションがかかせません。
そのための基礎として、特定のだれかと築くアタッチメント(感情の絆)が大切なのです。
泣いたりぐずったりしてママやパパに甘えているとき。
その時間が、子どもが将来自律していくための大切な基礎練習の時間なのかもしれないですね。
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