先日、ある勉強会で、質問の仕方について学びました。
例えば、学校に子どもが遅刻してきたとき。
「なんで遅刻したの?」
と聞かれたらなんて答えるでしょう。
「寝坊したから」とか「電車に乗り遅れたから」とか
その理由(言い訳)を話しますよね。
でも、
「どうすれば遅刻しないと思う?」
と聞かれたらどうでしょう。
「目覚まし時計をちゃんとかける」「少し余裕を持って行動する」
など、いいわけではなく解決策を考えるようになるとのこと。
確かに言われてみればその通りですよね。
大人の会議の話
その話を聴いた次の日、あるご相談を受けました。
学校の保護者の委員会で、毎月定例会議が開かれている。
決めなくてはならないことが沢山あるのだけど、なかなか本題に進むことができない。
なぜなら参加者の中の2人の意見が対立していてお互いが譲らない。
そのためもうずっと話し合いが平行線なのだとのことでした。
詳しく話をきいてみると、その背景にはやはりそれぞれの感情のもつれがあるようです。
ひとりは、その役割を長く経験してきたという自負がある。
もう一人には、自分のいま行っていることの実績と効果があると思っている。
お互いが自分の意見だけを正しいと主張し、相手を否定する。
時間だけがむなしく過ぎていくのを周りの人たちはあきらめて黙っているという状況のようです。
感情のもつれと質問の仕方
大人がそんな状況では本当は困るのだけど、感情がもつれてしまうとどの世界でもおこることですよね。
はたから見ると、そんなことでとばかばかしく思ってしまいがちですが
当人同士にとっては大問題。
こじれが大きくなってしまうとほかの人の意見はますます耳に入らなくなってしまいます。
こんなときはどうしたらいいか。
わたしは次のようにお応えしました。
① 当事者の背景にある感情を想像し、まずはそこに共感の姿勢でよりそう。
② 会議で決めるべき課題を洗い出し文書化する。
③ 洗い出した課題のうち、どれから取り組んでいったらいいかの優先順位を決める。
この時大切なのは、当事者の人たちに自分から答えを出してもらうようにすることです。
特に感情がもつれているときは、人から「こうしなさい」と言われた事は響きません。
でも、「どうしたらいい」と質問されるとそこに答えをだす方向に脳が働くのです。
そして、自分でだした答えには納得できるので、そこに従って行動するようになります。
こどもへの対応にも効果的
言うまでもないことですが、質問はこどもにも効果的です。
注意したいことがあるときやあらためてほしい行動があるときは
頭ごなしに注意するのではなく
「どうすればいい?」
と質問の力を上手に活用してみてください。
押し付けられた意見に従うよりも
質問により答えを自分で導き出すことができるようになります。
こどもが主体的になり自主性をもちはじめるようになる。
それが、子どもの行動する力の原動力になっていくのです。
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