近年、発達障害ではないかといわれるこどもは、急増しています。
文科省が2022年におこなった調査によると、全国公立学校で発達障害を疑われる児童生徒は8.8%という結果でした。
でもこの子たち、本当にみんなが発達障害なのでしょうか?
脳はどのように発達するのか
こどもの発達を知るうえで脳について知ることはとても重要です。
では、もともと脳はどのように発達していくのでしょうか。
簡単に説明すると
①はじめは、身体機能、感覚、知覚といった原始的な脳から発達します。
②その後、言葉獲得、社会性やコミュニケーションをつかさどる脳。
③それから、抽象的な思考や推論する力などの脳の分野が発達していくのです。
原始脳の発達のために必要なこと
発達障害とは、脳機能の特性の違いから生活するうえで困難がおきている状態のことです。
(診断についてはこちらをご覧ください→診断は何のためにある?発達障害の支援の理解)
ここで気を付けたいことがあります。
脳機能の発達が妨げられているときにも、発達障害のような症状がでてしまう可能性があるということです。
脳機能の発達にも順番があり、まずは原始的な脳をしっかりつくる必要があります。
生活リズムは整っていますか
原始的な脳の発達の土台となるものは、身体機能です。
身体機能の発達にかかせないものに睡眠があります。
現代の生活は、とても忙しいですよね。
共働きで朝早くから夜遅くまで、保育園で過ごすという子も決して少なくありません。
すると、こどもの生活リズムも崩れがちになります。
規則正しい睡眠をとることができずその結果、原始的な脳の発達も遅れてしまうのです。
睡眠をしっかりとって生活リズムを整える。
これだけで気になる症状が改善したという子はとても多いのです。
スマホを使いすぎていないでしょうか
感覚の発達も原始的な脳の土台となるものです。
スマホやタブレットが身近にあり、便利な世の中です。
ですが、幼い子にとってやはりこれらの刺激は強すぎます。
早くから使いすぎると、落ち着きがなかったり衝動性が強くなったりといった症状がでてしまいます。
嗅覚、触覚、味覚、聴覚、視覚
自然や本物の体験を通して、五感を刺激してあげましょう。
感覚や知覚を豊かに発達させていくことにより、こどもは安定した状態になっていきます。
こどもの発達をしっかり支えよう
発達障害者支援法ができ、支援の在り方は大きく進歩しました。
(→障害ってどこにあるの?社会モデルと個人モデルの考え方)
ですが一方、発達障害という言葉がひとり歩きしているとのではいう声もあげられています。
大人が対応に困るこどもは、みんな発達障害ではないかと疑われてしまうという現実もあります。
でも本当に大切なのは、その子が本当は何に困っているのかを見極めること。
そして、家族だけの責任にせず、社会全体でこどもの発達を支えていける。
こんな世の中が、今求められているのではないかと思います。
発達障害のある子の子育てのヒントをメルマガでお届けしています ご登録をお待ちしています 読むだけで心が楽になるEQ子育て 無料メルマガのご登録はこちら