子どもがパニックを起こしてしまうとき、その子の内面でどんなことが起きているのでしょう。
パニックは周りもつらいですが、一番つらいのはその子自身です。
なんとかしてあげたいですよね。
パニックについて「感情」の面から考えてみたいと思います。
ヒトの「感情」について
「感情」に対して「理性」があります。
「理性」を働かせることができるのは人間だけです。
また「感情」のなかにはネガティブなものとポジティブなものがありますが、
ポジティブなものを一番感じやすいのはやはり人間です。
脳の進化の歴史
脳は生物の進化とともに、もともとあったものに新しい機能が付け足されるように進化していきました。
生物は爬虫類から、鳥類、哺乳類そして霊長類へと進化しましたよね。
爬虫類の時の脳はとても単純なつくり。
生きていくために最低限必要な機能だけが備わっています。
そして「感情」をつかさどる部分はその単純なつくりのころから備わっているのです。
原始的感情は行動を起こすためのもの
原始生物は生存のために瞬時に判断を下す必要があります。
「戦うか、にげるか」
その判断のために必要な情報は、五感から得ています。
そして五感から得られた情報は「怒り」や「恐怖」などの感情をわきたたせ
とっさに行動を起こすことができるのです。
パニック時は感情のハイジャックがおきている
ヒトの感情をつかさどる部分もこの原始的な脳の部分と一緒です。
生物は進化の過程で、「理性」や「愛情」を生得していったので、ヒトは「感情」について理性的に「考える」ことができるようになりました。
でも、生存本能は何百万年も昔から私たちのDNAに組み込まれているものですよね。
だから、「きけん!」のスイッチが入ってしまうと
理性は感情にハイジャックされてしまうのです。
パニックが起きているときは、このように感情にハイジャックされている状態なのです。
どうすればパニックをおさえられる?
ではどうすればよいでしょう。
パニックは「恐怖」や「怒り」などのネガティブな感情が引き起こします。
その情報は「五感」から得られるものでした。
だから、落ち着くためにも「五感」を利用するという考え方ができます。
普段その子が「安心」を感じている状態の時はどんな時なのかを知っておく。
柔らかい毛布に包まれているときなのか(触覚)
ゆったりしたリズムの曲を聴いているときなのか(聴覚)
普段からその子が安心していたり、リラックスしている場面を多くつくることが大切です。
安心安全であるというの感覚をたくさんもっていること。
パニックの時にはその子がいつも感じているその安心できる五感を利用すること。
そして周りの大人がおちついて対応すること。
原始的な生物は主に「におい」によって判断していたそうです。
だから「におい」は一番早く脳の情報処理機関に到達します。
その子が好きな「香り」を知っておくのもお薦めです。
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