子どもとの会話が増える:アクティブリスニングの実践コミュニケーション

「うちの子は家ではあまり話さない」と感じることはありませんか?もしかしたらそれは、話の聴き方に注意ポイントがあるのかもしれません。今回は、そんな悩みを解消するための「アクティブリスニング」についてお話しします。
このスキルを身につけると、親子のコミュニケーションをグッと深めることができます。

アクティブリスニングとは、
「相手に関心を持ち、話を徹底的にしっかり聴くこと」
「相手に質問をしながら理解を深めること」です。
ただなんとなく話を聞くこととは違い、相手に好奇心をもって集中して聴きながら、理解を深めていく会話のスキルです。

アクティブリスニングを実践するためのステップを紹介します。

  1. 子どもの顔をみて話を聴く
    子どもが話している時は、身体ごと子どもの方に向けましょう。「目と耳と心」を相手に向けて「聴く」のです。こうすることで、子どもは「受け入れられている」と安心感をもちます。
  2. うなずきや繰り返し
    「うんうん」「そうなんだ」など、子どもに伝わるように相槌をうちましょう。会話のリズムをくずさないように、子どもに注意を向け続けることが大切です。また、子どもが話したことを繰り返すことで、自身の言葉を客観的に捉えることができます。
  3. 質問し理解を深める
    「その時どう思ったの?」「次はどうしたの?」といった質問をして子どもが言いたいことの理解を深めましょう。そうすることで、子どもも自然に話を続けられるようになります。
  4. 子どもの話をまとめて確かめる
    「こんなことがあってうれしかったんだね」「こういうことがしたいのかな」などのように、子どもの話をまとめて確認しましょう。確認することで、聴いたつもりになってしまう思い込みを避けることができます。
  5. 短い時間でも大丈夫
    アクティブリスニングには高い集中力が必要です。忙しい暮らしの中でいつも必ずそうしなければいけないというわけではありません。実践は短い時間でも大丈夫です。ただその時は子どもの話にしっかり集中しましょう。

調査によると、中高生の2/3は「母親に声をかけづらい」と感じ、8割近くの子どもが親に話しかけるのをやめた経験があるそうです。

親がスマホを使いながら、子どもの話を片手間で聞いていると、子どもは次第に話しかけることをやめてしまいます。


また、子どもは、話したいことがあるときは「あのね」「えーと」などのように、サインを送っているという調査結果もでています。このようなサインを見逃さずに耳を傾けていきましょう。

しかし、話を聴いていると、どうしても自分が話したいという気持ちが湧きあがってしまうのではないでしょうか。特に自分の子どもだからこそ、「こうしたほうがいい」「こんなことはダメ」とアドバイスしたくなりますよね。

でも、ここをグッとがまんすることが大切です。自分の価値観で決めつけたり、口出ししたりせずに、まずは、子どもの言うことを最後まで聴きましょう。

もし、子どもに伝えたいことがあるときは
「あなたはこう思ったんだね」と、気持ちを受け止めたうえで
「お母さんはこうしたほうが良いと思う」とアイメッセージを使って伝えるのがおすすめです。
あくまで子どもは、自分とは別の人格であると意識し、支配的な態度を手放しましょう。

まとめ

アクティブリスニングの実践は相手への関心の証です。子どもに興味を持ち、大切にする気持ちを意識すれば、自然と話を聴くスキルも高まります。親子のコミュニケーションは豊かになり、信頼関係も深まるでしょう。子どもとの会話が増えるアクティブリスニング、ぜひ今日から実践してみてくださいね。

参考図書
自己満足ではない「徹底的に聞く」技術  赤羽 雄二(著)


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