赤ちゃんが「声」をだせるようになってくるとかわいいですよね。
ことばを話せるようになるまでには、1年ほどかけて「声」を発達させていきます。
うまれてから1歳くらいまでは、ことばとコミュニケーションの発達を支える準備期間。
どのような「声」の発達をたどるのかを見ていきたいと思います。
①クーイング期
生後まもないころは、まだのどや口のつくりが小さく、舌が上手に動かせません。
そのためこの頃の声は、泣くか叫ぶかのような反射的な発声です。
その後2~3か月頃になると、「クークー」とのどの奥をならすような音をだせるようになってきます。
これをクーイングといいます。
クーイングは唇や舌を使わずに発声します。
「あー」「うー」「くー」
クーイングは、音をだせるようにのどや口が変化してきているサインです。
このころは笑い声も出るようになってきてかわいいですよね。
②声あそび期
その後、のどや声帯がさらに拡がり、口の中で音を共鳴させることができるようになってきます。
舌も動かせる範囲が大きくなるので、子音がだせるようになってきます。
唇を閉じてから音をだすことや、舌ではじいたりといった音が使えるようになるので
「ぱ」「だ」「ぐー」「ぷう」「ちゅ」
など、いろいろな音をだすことができるようになるのです。
③喃語の時期
7か月ごろになると「ba」や「ma」のように子音と母音を組み合わせた音をリズミカルに発声することができるようになってきます。
これを喃語といいます。
喃語は「ままま」「だあだあ」「あうー」「んま」
などのように、2つ以上の音や、連続した音で構成されます。
子音と母音の組み合わせは、「ことば」の基本的な特徴です。
つまり、喃語がでるということは、ことばを話すための準備が、声の発達面からも整いつつあることを意味します。
④有意味語が出る時期
11~12か月ごろになると、「ば・ぶ」「ま・む」などのように異なる音節を組み合わせて音をだせるようになってきます。
そして1歳をすぎるころになると、
「まんま」「まま」「わんわん」のような意味のあることばが出始めるのです。
ただ、ここにあげた発達の時期は目安です。
実際には、赤ちゃんの成長はひとりひとり違いがあり、かなり個人差があることも知っていてくださいね。
「声あそび」で発声をうながすポイント
もともと、「声」をだすということは、赤ちゃんにとってはむずかしい技術の習得なのです。
だから、お母さんやお父さん、周りの大人がぜひ赤ちゃんの声に反応してあげてくださいね。
声遊びのポイントを次にまとめました。
- クーイングをしたり、喃語がでているときには、赤ちゃんの出す音を真似をしてあげましょう。
- すこし、高めのゆっくりした声のトーンを心がけましょう。
(マザリーズといい、赤ちゃんが関心をむけやすくなります) - 優しくタッチしたりくすぐったりして、声をださせてあげることもおすすめ。
- 赤ちゃんの顔をみて、表情豊かに語りかけてあげましょう。
こちらも参考にしてみてくださいね。
→言葉を覚える時期に気をつけてほしいこと
クーイングや喃語がでるころは、赤ちゃんが「声」そのものを楽しんでいる時期。
赤ちゃんは自分がだした「声」に大人が反応してくれると、「声」をだすこと自体が楽しくなり、たくさんの声をだすようになっていきます。
楽しいから「声」をだしたいという赤ちゃんの気持ちが、成長を加速させます。
赤ちゃんがお母さんを信頼し、自分からお母さんに向けて声をだすようになることで、「ことば」や「コミュニケーション」の発達も育まれていくのです。
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