ノンバーバルコミュニケーションの重要性 ことばを話せない赤ちゃんが感じとる語気や語感の育み

まだ言葉を話せない赤ちゃんを観察していると、様々なことがわかってきます。
子育て中から意識しておきたいのが、ノンバーバル(非言語)コミュニケーション。
この記事では、子育てにおけるノンバーバルコミュニケーションのご紹介をしていきたいと思います。

ノンバーバルコミュニケーションとは、言葉を使わないコミュニケーションのこと。
コミュニケーションは情報をやりとりすることによって成り立ちます。
そしてコミュニケーションにおいて人が受け取っている情報の内訳は、言語によるものが7%、聴覚が38%、視覚によるものが55%であると言われています。(メラビアンの法則

コミュニケーションについてはこちらの記事も参考にご覧ください☟
コミュニケーションっていったいなんだろう?パートナーとの関係の育み方

つまり、情報のやりとりは、言葉ではないノンバーバルの部分が大部分を占めるのです。
では、ノンバーバルとは、具体的にどのようなものをいうのでしょうか。

ノンバーバルコミュニケーションの具体例としては、次のようなものがあげられます。

  1. 声のトーン、語気、リズム、呼吸
  2. 顔の表情、視線
  3. 姿勢、身体の動き、動作のスピード
  4. 接触したときの皮膚の温度、やわらかさ、匂い
  5. 服装

このように、言葉以外の情報は、五感で感じとれるものすべてといっても過言ではありません。
あまり意識することはありませんが、私たちは言葉以外の部分で、実に様々な情報をやりとりしているんですね。

言葉をまだ理解していない赤ちゃんは、お母さんの言っていることを理解しているように反応することがあります。

大人の声のトーンがゆっくりであれば安心してにこにこしたり、大きな声で話すと泣きだしてしまったり。
言葉の内容というよりは、心地よい、不快であるなどのように感覚的な部分を敏感に感じ取り、そのことにより反応しているのだと考えられます。

また、言葉には「語気」という調子や勢いがあります。

怒っている時には「語気を荒げる」
自信がないときには「語気を弱める」
など、語気はその人の心の状態を表します。

赤ちゃんは言葉がわからなくても、この語気や声のトーン、相手の息遣いなどを感じ取り、泣いたり、甘えたりというコミュニケーションをとっていると考えられます。

乳幼児期の子育てで、このようなノンバーバルコミュニケーションを意識することは、その子が成長したときに大きな意味を持ちます。

言葉には語感というものがありますね。

例えば「秋」という言葉を聞くと、さわやかな風や紅葉を思い浮かべますよね。
このようにその言葉自体に、本来の意味とは別にさまざまな感覚的な印象をもっています。

そうした言葉の印象を感じ取り、識別する能力が語感です。

つまり語感は、言語的(バーバル)な意味と感覚的(ノンバーバル)な感じを併せ持ったもの。
語感の育みがコミュニケーションの大きな強みになっていくと考えられます。

ノンバーバルコミュニケーションは、感覚的なもの。
ほとんどが無意識に、そして多くのコミュニケーションが行われています。
だからこそ、ぜひ子育て中からノンバーバルな部分を意識してください。

子どもと接するとき、声や表情を意識するとともに
「きれいだね」「気持ちがいいね」
などのように感覚や感情の言葉も使い、子どもにたくさん語りかけましょう。

その積み重ねが、語感を育み、子ども自身のノンバーバルコミュニケーションを高めていくことにつながっていくのです。


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