知的障害のある子は言葉の発達もゆっくりです。
ですが、大切なのは少しずつでも発達しているということ。
その子にあったタイミングで言葉も教えていくことが大切です。
話せるようになるために、音声をだす練習をすることがあります。
口のまわりの動きを観察する
舌やあご、唇を自由に動かすためには、実はとても高度な技術が必要とされます。
ろうそくの火をふーっと吹き消したり、風車を吹いて回したりできますか。
息を長くはくための筋肉が発達しないと、なかなかこの動作はできません。
また、唇をとがらせたり、上下の唇を合わせてからぱっと離すなどはできるでしょうか。
これらも音声をだすために必要な口回りの動きです。
身体の発達がゆっくりな場合、これらの動きができるようになるにも時間がかかる場合があります。
このような場合には、無理に音をださせるようなやり方はさけたいですね。
楽しい気分で笑い声などを多く引き出し、自然な発声を多く出すことで鍛えていきましょう。
手先をつかったり、大きな動きをさせたり身体全体の発達を押しあげることも大切です。
舌をならしたり、ちゅっちゅという音がだせる
だんだんと発達がすすむと、口の中で舌をならしたり、舌をはじいてちゅっちゅというような音を出すことができるようになります。
その音を出せるようになってきたら音声模倣ができるサインです。
子どもがこのような音を出していたら、すぐにその音を大人が真似しましょう。
これを逆模倣といいます。
そして、逆模倣を何度か繰り返したあと、今度は大人が同じ音を出します。
すると、今度は子どもが大人の出した音を真似して出すようになります。
そして今度は子どもが出せそうな他の音を出し、真似させます。
「た」や「だ」などがいいかもしれません。
そうして音声模倣に慣れていくのです。
音声模倣で信頼感も育てる
自分がやってみてできないと思う体験が多いと、子どもの自己肯定感が下がってしまいます。
だから適切なタイミングでできるように後押ししてあげることが重要です。
はじめからできないとあきらめるのではなく、少しずつ励ましながらできることを増やしていく。
大人に助けられながらできることを増やすことで、人を信頼する心も育てていくのです。
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