子どもが学校に行きたくないという言葉を聞くと、親としては心が痛むもの。
特にお友達とうまくいかないという悩みが原因であれば、その対応がますます難しく感じられることでしょう。
こんな状況のときに親はどう子どもに向き合えばいいのか、私がおすすめする方法をご紹介します。
アドバイスの落とし穴
お友達とのトラブルで、親がとってしまう行動で多いのは、すぐに子どもにアドバイスをしてしまうことです。
自分がなんとか子どもの悩みを解決してあげなくてはと
「こうしなさい」「ああしなさい」
と、あれこれアドバイスしてしまうのです。
しかし、アドバイスをされてしまうと子どもは、自分がダメな子なのだと思ってしまう可能性があります。特におとなしい子の場合、そのまま自信をなくしてしまいかねません。
よい聴き手になる
では、親が最初にすべきことはなんでしょう。
それは、子どものよい聴き手になることです。
ここで、ひとつ注意点があります。
「話をよく聴きましょう」
と伝えると、そのトラブルの出来事について、根掘り葉掘り聞いてしまいがちになること。
しかし、「よい聴き手になる」とは、子どもが自分から話したくなるような状況づくりをすることなのです。無理に話させようと詰問口調になることは絶対に避けてください。
話を始めたら、親が焦らずに落ち着いて、口出しをせずに最後まで聴きましょう。
話を聴く時のポイントは、子どもの表情や話す速度にも注目することです。
そして、子どもの表情にこちらも合わせた表情で、話す速度に合わせてうなづいてあげてください。
言葉以外のコミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)はとても大切です。
こちらの記事をご確認ください。 ノンバーバルコミュニケーションの重要性②言葉と表情の不一致がまねく違和感
そうすることで子どもは、安心して話して大丈夫なんだと感じることができます。
気持ちを言葉にして伝える
話を聴いたら、子どもがそのお友達とのトラブルでどんな気持ちになったのか聴いてみましょう。
もし、うまく言葉にできなかったら
「その時くやしかったのかな」
「それは悲しい気持ちになるよね」
「言いすぎちゃって、謝りたい気持ちなのかな」
その時の気持ちを想像して聴いてみてあげてください。
子どもは(大人も同様ですが)、寄り添ってくれる人がそばにいて、心のモヤモヤを言葉で表現することができた時、悩みを解決していこうという力が湧いてくるのです。
解決策を一緒に考える
そのようにして、子どもが自分で悩みに向き合える力が湧いてきたら、
「じゃあどうしたらいいと思う?」
と、聴いてみてください。
そして、解決策を一緒に考えていきましょう。
このときもあくまで親はサポート役として、見守る気持ちが大切です。
まとめ
子どもにとってお友達とのトラブルは深刻な悩みです。でもそれを乗り越えられたとき、子どもには自分には力があるという自信が育まれます。
そのためにも、親は子どもがいつも安心して話しができる存在であることが大切です。
良い聴き手になり、子どもの力を信じてサポートしていきましょう。
しかしもし、そのトラブルが悪質ないじめなど、むずかしいケースの場合は、家族だけでかかえこまず、学校や支援機関、地域の人など誰かに相談することも大切です。
子どもの力を育むために、みんなで見守っていくという気持ちも忘れないでくださいね。